お米のお話 2023/07/17
全国でも人気の北海道米は、どうやっておいしくなったの?
北海道では、いつから、お米が作られているの?
●稲作の伝来
インドから中国南部の中央アジアで始まった稲作は、縄文時代に九州から日本に伝わり、江戸時代に北海道に伝わってきました。
明治になって北海道の開拓が本格的になり、中山久蔵が札幌郡月寒村島松(現在の北広島市島松)で、道南の大野村から取り寄せた「赤毛」という品種を用いて石狩地方で初めての水田作りに成功したのをきっかけに、石狩平野から道内各地へお米作りが広まっていきました。
北海道米の歴史を振り返ってみよう
稲は暑い地方で育つ植物なので、寒くて厳しい気候風土の北海道でお米を作ることは、大変なことでした。研究者や農家さんなど多くの人々が努力して、北海道の気候風土に合った、おいしくて寒さに強い品種を開発してきたのです。一つの品種を作り出すには、10年以上の月日がかかると言われています。
農業に携わる多くの人が北海道米のような“粘り強い”努力を重ねて、おいしいお米が作られるようになりました。
今では、北海道民の9割が北海道米を食べています。全国の食味ランキングでも最高評価の「特Aランク」を連続して受賞するおいしさになりました。
●日本一の米どころを目指して北海道米は進化してきました‼
1692 江戸時代 | 渡島地方で初めてお米が作られたが、当時の厳しい寒さのなかではうまく作れなかった。 |
1873 明治6年 | 「北海道稲作の父」と呼ばれる中山久蔵が「赤毛」という品種で米作りに成功。 |
1988 昭和63年 | 「きらら397」が誕生し、これまでの北海道米のイメージを一新。 |
2001 平成13年 | 冷めてもおいしい「ななつぼし」が北海道米の新しい味わいを切り拓いた。 |
2003 平成15年 | 本州の気候に近い道南に適した品種として、「ふっくりんこ」が誕生。 |
2008 平成20年 | 他府県に負けないおいしい北海道米の自信作「ゆめぴりか」が誕生。 |
2013 平成25年 | 研究者や農家さん、北海道米の良さを伝える人たちの努力もあり道内食率※が91%へ。 ※道内で消費された米のうち北海道米が占める割合 |
2022 令和4年 | 「ゆめぴりか」「ななつぼし」「ふっくりんこ」が全国食味ランキング※で最高評価「特A」を連続して獲得。 ※一般社団法人日本穀物検定協会調べ(令和4年産米) |
おいしいご飯を食べて北海道米を応援しよう!
北海道では、さまざまな用途に合うお米を道内各地の気候風土に合わせて生産しています。
●北海道米(うるち米)の食味マップ
- ホクレン農業総合研究所調べ
- 30年産・元年産・令和2年の3ヶ年平均
品種の特長を活かして、白米はもちろん、お寿司やカレーなどいろんなメニューに活躍しています。数ある北海道米のなかでも「ななつぼし」は、全国の小売店で最も売られている銘柄です。
北海道米をどんどん食べて、北海道の農業を応援しよう!
●全国小売店における販売数量【農水省POSデータ】
- コメに関するマンスリーレポート(令和4年7月)より。
- 販売数量は令和3年6月~4年5月の数値。
- 全国約1,000店舗のスーパー、生協等から購入したデータに基づく。
取材協力/北海道米販売拡大委員会
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この記事は、学校配布版「地産地消と食育通信 なごみの食卓」第29号(2023年7月発行)に掲載された内容をもとに構成されています。学校配布版PDFはバックナンバーページで閲覧・ダウンロードができます。
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